文部科学省が推進する「教育の情報化ICTを活用した学びの推進プロジェクト」に伴い、学校での試験は自動採点の時代を迎えます。デジタル採点システムとは答案用紙をスキャンして、画像データ化したものをパソコン上で採点する仕組みのことで、一枚ずつ答案用紙に採点をして行く従来の方法に比べ、作業の負担を大幅に軽減することができます。また結果はデータとして残っているため、得点の集計や成績の管理などの事務作業も効率的に行えます。今多くの学校の課題の校務軽減や校務改善のためにも、この自動採点のシステムは大変有効であり、確実に成績処理にかかる時間が早くなるのです。
このような自動採点システムは、採点する場面で強力に業務をサポートしてくれるだけでなく、手間の削減以上に生徒の答案データの蓄積ができることも大きなメリットです。答案を生徒に返却した後もスキャンデータが教員の手元に残るため、採点結果を見直しながら授業づくりを考えることができますし、採点後のデータ分析も強力で以前は自分でやらなければできなかった分析も、システムなら採点と同時に終わっていることがほとんどですので、度数分布や平均点標準偏差値などの作成や、設問別正答率一覧の作成や採点結果別答案一覧の表示などが早く実現できます。また採点時間の短縮により、例えば一時間目にテストを行えば午後には結果を返却できるといったように、間違っているところをその日のうちに解説してあげられるようになり、生徒のモチベーションの向上にも繋がっていきます。他にもデータの集計の手間が小さくなったことで、別のことにいろいろ着手できるというメリットもあり、採点の手間を減らすことで、浮いた時間を授業づくりの工夫や奥の深い評価の考案などに当てることができます。
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